⑨フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)

物質の「構造」と「指紋」を測る

製品に付着した微細な異物や、原材料のわずかな組成変化は、肉眼では捉えることができません。「フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)」は、赤外線を用いて物質固有の化学構造(分子の指紋)を読み取り、その正体を正確に突き止める装置です。品質管理における「鑑識」の役割を果たし、不具合の早期解決や品質の均一性を守るために不可欠な試験機器です。

FT-IRの役割:分子構造を解析する

FT-IRは、試料に赤外線を照射し、特定の波長がどのように吸収されるかを測定することで、その物質がどのような化学構造を持っているかを解析します。

1.未知物質の同定(指紋照合)

物質ごとに異なる固有の「吸収スペクトル(分子の指紋)」をデータベースと照合し、その物質の正体を特定します。これにより、微小な異物や汚れが「何であるか」を瞬時に判別することが可能です。

2.化学反応の状態確認

樹脂が硬化する際の化学結合の変化や、表面の酸化・変質状態を数値で捉えます。塗料が設計通りに反応し、強固な塗膜を形成しているかを化学的な視点から客観的に判断し、安定した性能を確かなものにしています。

品質管理への貢献

・迅速な原因究明と再発防止

製造工程や市場で万が一トラブルが発生した際、原因となる微小異物を即座に解析します。その組成から混入ルートを特定し、科学的なエビデンスに基づいた確実な再発防止策を講じます。

・原材料の受け入れ厳格化

入荷した全ての原材料が標準品と一致するかを化学構造からチェックします。わずかな変質やスペック外の材料混入を入り口でシャットアウトし、品質のブレを最小限に抑えます。

※当社では、この「フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)」による高度な分子レベルの監視を通じて、製品の「見えない異常」を科学的に解明。原材料から完成品に至るまで一貫した品質保証を行い、お客様に最高水準の信頼をお届けしています。